唐突ですが、私は過去司法試験に挑戦したことがあります。
つまり過去に資格試験で挫折した経験があるのですが、30才を過ぎて簿記に出会いました。この資格の方が自分には相性がよかったらしく、日商1級まで合格することができました。
さて本題です。
資格試験の予備校などでもっともらしく言われていることの一つに「よ~く考えよう」というものがあります。
これは司法試験受験業界の世界から始まり他の資格試験にも広がっていったように思います。
つまり知識を丸暗記する勉強をしていては試験本番で役に立たない、そうではなくてなぜそうなるのか常に考えながら勉強しようというものです。
一見もっともらしく見えるこのフレーズですが、私はちょっと違うと思っています。
先日の第139回日商簿記2級試験を受験された方はまだ記憶に新しいかもしれませんが、今回の試験では「今まで見たことのない問題」が出題されました。
では、この「今までに見たことのない問題」を日ごろから考える勉強をしていたら解けたのかということです。
結論から言えば、いくら考えたところでその場で初めて見た問題を正解できる確率は低いと思います。
仮に運よく正解していたとしてもそれは運が良かっただけ。実力とは言えません。
そもそも試験本番では制限時間があるので考えている時間があまりありません。
簿記は正しい計算の仕方がわかっているか問われるのであって、試験本番で制限時間内に解答するにはその場で考えることよりもむしろ計算の仕方を正確に覚えているかどうかの方が重要なのです。
実は私も今回の試験の第1問の仕訳問題で2問間違えてしまいました。(当日は一応満点のつもりで会場を後にしましたが…)制限時間2時間のところ自分は約1時間で解かなければいけないという事情があったため焦ってしまったからと言い訳しておきます。
ただこれは曲がりなりにも受験指導をする側の人間が答えを間違えたということなので、そんな問題を受験生のみなさんに対して「試験本番でよ~く考えたらできましたよ」とはとても言えません。
ですから第139回の2級の試験に関しては、「第2問、第4問、第5問が得点を取りやすいということを見極めてそこに時間をかけてできるだけ得点を稼ぎ、第1問と第3問は部分点が取れればいいやと切り替えて臨む」という方針が正しかったのだろうと思います。
簿記は問題文から取引を読み取って仕訳を書くという作業が中心になりますが、問題文を見てから仕訳に直すまでを正確に早くできるよう練習することがどうしても必要です。勉強というよりは技術を身につけるために練習するといったほうがしっくりくるような気がします。
これから2級を勉強していく中では難しく感じる箇所があるかもしれません。でも難しい部分を理解してからでないと先に進まないというのでは勉強が嫌になってしまいます。
難しい取引が出てきたらテキストに載っている説明を読んで理解できたことにし、そういうものと割り切って覚えてしまったほうが効率がいいし、考える時間があったらたくさん問題を解いて解法パターンを理解した方がいいでしょう。勉強が嫌になってしまうよりずっとマシだと思います。頭より手を動かすイメージですね。
もちろん時間があるなら考えてもいいです。ただし難しい問題を解けるようにするという観点からは、考えっぱなしにせずその考え方が正しいのか確認した方がいいでしょう。ふだんの講義で「よ~く考えよう」と言う講師などに質問してみるのもいいかもしれません。
お仕事や家事で毎日忙しい中貴重な時間を使って勉強するわけなので、難しいところを無理に考えようとせず割り切って勉強を進めていくことも大事だと思います。
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