仕訳問題を解くとき問題文を全部読んでいませんか?
長い問題文を全部丁寧に読んでいたのでは時間がかかってしまい、かえってポイントがぼやけてしまいます。
問題文は全部丁寧に読む必要はありません。
仕訳に必要なキーワードだけを拾い読みしていけばいいのです。
問題文からキーワードをひろう練習を、過去問をアレンジした問題でやってみましょう。
第137回日商簿記2級仕訳問題5
問題文が長い文章の場合は途中でいったん切りましょう。
赤丸で囲った部分がキーワードです。
キーワード
問題文からキーワードを拾っていくと
「売買目的」「社債」「売却」、「売却代金」「所定の営業日内に」「振り込まれる」といった言葉を見つけることができます。
するとこの時点で
(貸方) 売買目的有価証券
まですぐにわかります。
売買目的有価証券を売却する⇒資産(売買目的有価証券)が減るから貸方 売買目的有価証券
代金はあとで受け取るようだ⇒資産(未収金)の増加だから借方 未収金
となります。
また、「端数利息」という言葉が出てきますが、問題文に「振り込まれる」と書いてあることから、利息といっても受け取るほうです。
有価証券から受け取る利息⇒有価証券利息⇒収益=貸方
(貸方) 売買目的有価証券
(貸方) 有価証券利息
と、こんな感じになります。
そして、売買目的有価証券は取得原価(買った時にかかった金額)なので¥9,800(=¥10,000×¥98÷¥100)、
未収金は売れた金額なので、¥9,700(=¥10,000×¥97÷¥100)。
ということは、¥9,800のモノが¥9,700でしか売れなかったわけなので、有価証券売却損が¥100(=¥9,700-¥9,800)とわかります。
(借方) 有価証券売却損 100
(貸方) 売買目的有価証券 9,800
(貸方) 有価証券利息
最後に端数利息の金額の計算です。
端数利息の計算にあたって、とあるので、
を読むと、「前回の利払日の翌日から売却前日までの期間、10月の31日、11月の30日、12月の31日、1月の31日、2月の17日で合計140日(=31+30+31+31+17)
なので、
¥10,000×1.46%÷365日×140日=¥56
1 00 00 × 0 ・ 0 1 4 6
÷ 3 6 5
× 1 4 0
=
56
となることから
解答は
(借方) 有価証券売却損 100
(貸方) 売買目的有価証券 9,800
(貸方) 有価証券利息 56
となります。
問題文全体を掲載します。
どのような仕訳になるのか考えてみましょう。
まとめ
いかがでしょうか?
端数利息の処理が出てくるため、利息に苦手意識のある方にとっては後回しにしたくなるような問題だったかもしれません。
検定試験には制限時間がありますので難しい問題が出てきたからといって、その一問にとらわれては時間がどんどん過ぎていってしまいます。
もし、試験本番で考え込んでしまうような問題が出てきたら、とりあえず後回しにして、すぐにできる簡単な問題を探すようにしましょう。
すぐに答えが出る問題からどんどん書いていくことでリズムが生まれます。
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