こんにちは!
今回は日商2級でよく出題される「試用販売」の解き方をマスターしましょう!
試用販売とは
試用販売は、商品を前もって顧客に渡し、ためしに使ってもらったうえで、その商品を買うかどうかを顧客に判断させる取引です。
仕訳を書くときは、売上に関係するものと売上原価に関係するものとを区別して考えるようにするといいでしょう。
商品を試送したとき
顧客に試用してもらうため、商品を送付します。
取引1:当社はK商店に試用販売のため、商品(売価@¥2,000、原価@¥1,000)を100個送付した。なお、試送した商品の原価を試用品勘定を用いて処理し、試用品売上計上のつど、売上原価を試用品勘定から仕入勘定に振り戻している。
顧客に商品を試送したので、手許商品を減らします。
@¥1,000×100個=¥100,000
- 商品⇒仕入
- 仕入⇒費用
- 商品を試送した⇒費用の減少=貸方
(借方)
(貸方) 仕 入 100,000
(貸方) 仕 入 100,000
試用品を計上します。
- 試用品⇒資産
- 資産の増加=借方
(借方) 試用品 100,000
(貸方)
(貸方)
解答(借方と貸方を合体)
(借方) 試用品 100,000
(貸方) 仕 入 100,000
(貸方) 仕 入 100,000
買い取りの意思表示をうけたとき
顧客から買い取る意思表示があった分は売り上げを計上します。
取引2:K商店から、商品(売価@¥2,000、原価@¥1,000)80個を買い取るとの通知があり、代金は掛けとした。なお、試送した商品の原価を試用品勘定を用いて処理し、試用品売上計上のつど、売上原価を試用品勘定から仕入勘定に振り戻している。
売上を計上します。
@¥2,000×80個=¥160,000
- 試用品売上⇒収益
- 収益の発生=貸方
(借方)
(貸方) 試用品売上 160,000
(貸方) 試用品売上 160,000
代金は掛けです。
- 売掛金⇒資産
- 資産の増加=借方
(借方) 売掛金 160,000
(貸方)
(貸方)
売れた分について試用品から仕入に振り替えます。(売上原価に関係する仕訳)
@¥1,000×80個=¥80,000
- 試用品⇒資産
- 資産の減少=貸方
- 仕入⇒費用
- 費用の発生=借方
(借方) 仕 入 80,000
(貸方) 試用品 80,000
(貸方) 試用品 80,000
解答(借方と貸方を合体)
(借方) 売掛金 160,000
(貸方) 試用品売上 160,000
(借方) 仕 入 80,000
(貸方) 試用品 80,000
(貸方) 試用品売上 160,000
(借方) 仕 入 80,000
(貸方) 試用品 80,000
返品されてきたとき
取引3:K商店から、残りの商品(売価@¥2,000、原価@¥1,000)20個が返送されてきた。なお、試送した商品の原価を試用品勘定を用いて処理し、試用品売上計上のつど、売上原価を試用品勘定から仕入勘定に振り戻している。
原価で返品についての処理を行います。
@¥1,000×20個=¥20,000
- 試用品⇒資産
- 資産の減少=貸方
- 仕入⇒費用
- 費用の発生=借方
(借方) 仕 入 20,000
(貸方) 試用品 20,000
(貸方) 試用品 20,000