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簿記の仕組みについて

今週のお題「自由研究」

簿記の仕組みはシンプル

簿記の勉強を始めると、たくさんの取引が出てくるので、一見複雑で難しそうに見えます。ただ、仕訳や勘定記入は単純なルールで行われるので、そのルールさえ押さえておけば、実は簿記の仕組みが意外にシンプルなものであることがわかります。

そのルールとは、以下のようなものです。

  • 企業の取引を勘定科目とよばれるもので分類し仕訳で表します。
  • 仕訳は、左右2つに分け、それぞれ、先に勘定科目、次に金額という順序で記入するメモ書きです。
  • 仕訳をもとに、勘定科目ごとに集計作業を行います。(勘定記入)
  • 1年ごとあるいは1カ月ごとに記入が誤っていなかったか検証作業を行います。(試算表)
  • 記入の正しさが確かめられたら、1年の終わりに決算を行って、会社の業績を書類にまとめます。(精算表、損益計算書、貸借対照表)

年間の流れを書き出してみると、このようになりますが、スタートは仕訳をおこなうこと、つまり左右2つに分け、先に勘定科目、次に金額という順序でメモ書きをするだけです。

仕組みが単純なら内容も簡単か

その通りです。

簿記はいろいろな企業で行われている記帳の方法や慣習をもとにルール化したという側面もあり、仕組みは単純です。

仕組みが単純なのだから、その内容も簡単です。

 

ところが、これには当然異論が出てくると思います。

「簿記を勉強した経験があるけど、簡単じゃなかった」

「勉強を始めてみたものの途中で挫折してしまった」

 このような感想をお持ちの方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか?

実は、私も勉強を始めたころ簿記を簡単とは思えませんでした。

3級や2級、1級まで合格しても、もやもやしてよくわからない箇所が残っていて気持ちが悪いという感じがしました。

結局、その気持ち悪さが解消されたのは、簿記に関する仕事をするようになってから。

私の場合は、1級を取得したにも関わらず、簿記の仕組みがちゃんとわかっている状態まで到達できなかったのです。

つまり、試験問題が解けることと、簿記の仕組みを理解していることは大きく異なるといえるのです。

 

その後、問題を作ったり教科書を作ったり講義をするといった仕事をして、ようやく簿記の仕組みを理解し、理解できてからは、簿記は簡単だと思えるようになりました。

私は遠回りをしてしまいましたが、簿記の仕組みがわかりその上で問題を解く力をつけていくほうが楽しいし効果的です。

簿記の仕組みを繰り返し繰り返し学ぶことが大切

最近は、資格試験予備校などが作る簿記に関するテキストや問題集がたくさん売られていて、内容もとても工夫されたものになっています。

ただ、どうしても紙面の制約もあり記述が仕訳の説明に偏ってしまい、簿記の仕組みという一番重要な部分を習得するには、不十分な内容になっています。

また、問題集に収録されている問題もいきなり難しい内容になっていたり、読者にとって不親切なものになっているものもあります。簿記では、良問を繰り返し解くことが有効ですが、問題が難しいと繰り返し解く気が起こりません。

 

そこで、

  • 単に仕訳の仕方を教えるのではなく、常に簿記の仕組みを意識する
  • 練習問題を極力簡単なものにし、繰り返しトレーニングできるようにする

この2つのポイントを意識しながら勉強していくと、簿記の仕組みの理解が深まり勉強が楽しくなってくると思います。

 

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