こんにちは!
今日は、精算表問題で出題されることもある「費用の繰延べ 毎年同額問題」をマスターしましょう!
図があるのでポイントが一目でわかりますよ。
必ず問われる決算整理仕訳
精算表問題では、決算整理仕訳を問う問題が必ず出題されます。
今回はその中から費用の繰延べ 毎年同額タイプを取り上げます。
費用の繰延べ 毎年同額問題・まずはココを見よう!
次のように問題文の資料があります。
わかりにくいですがこれは「費用の繰延べ」に関する問題です。
「毎年同額を」と書かれているため私は勝手に毎年同額問題と呼んでいます。
通常の費用の繰延べの問題と同じで
期末日はいつか
をまずチェックしましょう。
本問では会計期間が1月1日から12月31日までなので期末日は12月31日ですね。
費用・収益は損益計算書に1年分だけ載せる決まりになっています。
本問では1月1日から12月31日までに発生した費用・収益だけを載せることになります。
さらに資料を確認していきましょう。答案用紙の残高試算表を見ると、
「支払保険料」4,620とあります。
問題文からこの¥4,620が「毎年同額を10月1日に12か月分として支払」った分とわかります。
前回はこの残高試算表の金額を12で割りましたが、今回は気を付けなければなりません。
図にしてみましょう。
前年のはみ出した部分は、今年の分の費用です。
前年に費用の繰延べを行った場合、今年の期首に再振替仕訳を行うため、9か月分の支払保険料が今年分として計上されています。
そしてさらに今年も10月1日が来ると12か月分の支払保険料を支払います。
そうすると前年から繰り延べられてきた9か月分と今年支払った12か月分を合わせて合計21か月分が残高試算表の支払保険料として計上されていることになります。
そこで、残高試算表に載っている支払保険料は21か月分なので¥4,620を21で割って1か月分の保険料を求めることになります。
「毎年同額」とあったら、12+はみ出た月数で割る
と覚えておきましょう。
電卓は
1 2 + 9 M+
と叩いてメモリーしておき、残高試算表の4,620をメモリーされた月数で割ると
4 6 2 0 ÷ MR
=
¥220が求められます。
つまり保険料1か月分は¥220であることがわかりました。
ここまでくればあとは前回と同じです。
10月1日から12月31日までは当期の分なので損益計算書に残してもいいのですが、来年1月1日から9月30日までの分(はみ出した部分)は来年の費用なので、その分については費用から減らさなくてはなりません。
というわけで
- 10月1日から12月31日分 =3か月分 ⇒そのまま
- 1月1日から9月30日分 =9か月分 ⇒費用から減らし来期分に回す
という結果になるように会計処理を行います。
つまり、支払保険料のうち9か月分を費用から減らし来期分に回すことができればよいのです。
仕訳で書いてみると…
支払保険料⇒費用
費用を減らす=貸方
(貸方) 支払保険料 9か月分
来年に繰り越す支払保険料については、「前払保険料」という勘定科目を使います。
前払保険料⇒資産
資産の増加=借方
(貸方)
ここで、1か月分の保険料は¥220なので、
2 2 0 × 9
=
を計算すると費用から減らし来期分に回す9か月分が¥1,980と求められます。
結局、借方と貸方を合体した
(貸方) 支払保険料 1,980
を修正記入欄に書いていくことになります。
さらに答案用紙を埋めると前払保険料については貸借対照表の借方に記入され、
となります。
支払保険料の金額は、もともとあった1年分の¥4,620から9か月分の¥1,980を引いた¥2,640(3か月分)が損益計算書の借方に記入されます。
まとめ
今回は毎年同額問題(費用の繰延べ)について見てきました。
「毎年同額」とあったら、「12+はみ出た月数で割る」
と覚えておきましょう。
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