絶対合格する資格試験情報

各種資格試験の情報を掲載します。


日商簿記3級を勉強する意味

なぜ日商簿記3級なのか?

仕事がら日商簿記2級や1級の受験生の方の質問を受けることが多いのですが(残念なことに3級受験生からの相談や質問は少ない)、その中で

  • 3、2級は比較的簡単にクリアできたものの、1級でつまずいてしまっているというパターンは多い
  • そういう受験生が1級でつまずく原因は、実は3、2級(特に3級)の内容をしっかり理解できていないことにあるのではないか
  • つまずきの原因が予想できるので、1級の受験生であっても3、2級の内容(特に3級)の復習を勧めることが多い
  • 1級受験生であるというプライドが邪魔をしてなかなか素直に3級の勉強をする気になれない

と感じることがよくあったからです。

ある1級受験生の場合、3級で習うすごく大切な部分をきちんと理解していないか、勉強したのが前なので忘れてしまっていてるというケースもありました。

日商簿記1級は合格率が10%を切ることもある難しい試験ですが(第137回平成24年6月8日実施は9.7%)、このような難関資格の場合、この試験に挑戦しているということでプライドを持っている方が多いんですね。そうすると、「3級のここだけ復習してみましょう」などと言っても、「今さら3級なんてやる気にならない」というのが本音で、結局復習はやらずじまいとなってしまい、かえって合格が遅れてしまうということもあります。


また、1級ともなると勉強する科目や内容が2級と比較しても倍以上に増えるため、3級に戻って復習している場合ではないと焦りを感じ、目先の1級のほうを優先してしまうというケースも多いと予想しています。


下の級の勉強の復習を後回しにすることは、かえって1級の合格から遠ざかる結果となってしまうのですが、焦るあまりなかなか復習する気にならない、そういう気持ちは私もわかります。

そして、このエピソードから得られる教訓は

いずれ2級や1級の合格を目指すという場合には、ただ単に3級に合格するだけではなく、簿記の基本である簿記の仕組みをきちんと理解した上で合格することが大切である

ということです。
ちなみに、日商3級の場合は、単に合格できるというだけではなく、


(試験時間120分のところ)100分で解き終わり、(合格点70点のところ)90点獲得で合格する

このような時間配分と得点を目標とすればいいと思います。
この目標がクリアできれば、簿記の基本をしっかり理解し次へのステップにスムーズに進んでいける状態であるともいえます。単に合格するだけでなく、このような試験本番で問題を解いている自分の姿をイメージ識して勉強を進めていきましょう。

簿記の仕組みとは

簿記の基本である簿記の仕組みというのは基本とはいっても、簡単なようで案外難しい、わかったつもりでなかなかわからない部分であることも確かです。何ともつかみずらい部分ですね。

実は驚くべきことに日商簿記1級の合格者ですら、3級で勉強したはずの簿記の仕組みを理解していない場合があります。(これは本当の話です。)
試験なので結果は運にも左右されます。まだ、簿記の仕組みを理解していないか、または忘れてしまったにもかかわらず、1級に合格される方が(多くはありませんが)いるということです。

 

しかし、せっかく1級に合格したとしても、簿記の仕組みがわかっていないのでは、自信を持って仕事に使えません。1級合格者ということで鳴り物入りで入社したのはいいけれど、職場では「1級を合格したのにこの基本的な内容も理解していないのか?」と思われてしまっては大変です。

簿記の仕組みをしっかり理解したうえで、まずは3級に合格し、その基本的な力を生かして次の2級、1級へと進んでいくことが実は非常に大切なのです。

というわけで、3級は2級や1級よりも簡単だから楽勝だという先入観を持たず、今勉強している3級の内容が2級1級の基礎となる一番大切な部分なんだと意識して勉強していきましょう。

姉妹サイトはこちら

簿記検定Web | 簿記検定に関する情報を掲載。試験合格に向けてのワンポイントアドバイスも。