下のページにおいて、139回日商簿記2級試験について分析を行いました。
第139回日商簿記2級問題の解き方を徹底分析~過去問でどこまで取れるか検証してみました | 簿記検定WEB〔2級試験対策〕
サイト上には第1問の解説と分析まで載せていますが、全体の傾向はすでに明らかになっているので今後の勉強の進め方について、これから初めて2級を勉強する方向けにまとめておきたいと思います。
第139回日商簿記2級試験で出題された問題を、過去問をやっておけばできる問題(過去問)、3級の知識で解ける問題(3級)、今まで見たことがない形式の問題(見たことない)に分類すると次のようになりました。
論点 | 分類 | |
---|---|---|
第1問の1 | 建設仮勘定と修繕費 | 過去問 |
第1問の2 | 長期前払費用 | 見たことない |
第1問の3 | 定期預金 | 見たことない |
第1問の4 | 修繕引当金と修繕費 | 過去問 |
第1問の5 | 固定資産税と不動産取得税 | 見たことない |
第2問 | 固定資産の減価償却 | 3級 |
第3問 | 貸借対照表 | 過去問 |
第4問 | 製造間接費の部門別計算 | 過去問 |
第5問 | CVP分析 | 過去問 |
それぞれの問題から何点取れればよかったのか目安を示すと、
目標点 | |
---|---|
第1問〔商業簿記〕 | 8点 |
第2問〔商業簿記〕 | 17点 |
第3問〔商業簿記〕 | 10点 |
第4問〔工業簿記〕 | 20点 |
第5問〔工業簿記〕 | 20点 |
という感じです。
ここから次回第140回の日商簿記2級試験で合格するにはどうすればいいのか考えていきましょう。
工業簿記から始めましょう!
意外に思われる方もいらっしゃる方がいるかもしれませんが、日商簿記2級試験で合格するには工業簿記を得点源にすることが非常に重要です。
工業簿記は2級から初めて出てくる科目なので比較的得点しやすいやさしい問題が出題され、しかも出題内容も過去の本試験で出題された問題(過去問)ができれば解ける問題がほとんどだからです。
上の表で第4問、第5問は2問とも工業簿記からの出題ですがここで満点(20点、20点)近く取ることが合格するには必要でした。商業簿記では意表をつく問題が出題されることもあるため、ここで高得点を狙うよりは比較的得点しやすい工業簿記を頑張るべきなのです。
専門学校等の授業は商業簿記➡工業簿記の順で行われるところが多いですが、2級をはじめて勉強する場合はあえて工業簿記から勉強を始める作戦が考えられます。
商業簿記からやらないと工業簿記がわからないということはありません。
何らかの方法で工業簿記の勉強を早く始めるのがいいと思います。
おすすめの工業簿記テキストは…
パブロフさんの工業簿記です。
3級の内容覚えてますか?
日商簿記検定は実質的には3級からスタートし、2級、1級と上がるにつれて出題範囲が広がり難易度が上がっていきます。
そのため2級や1級を受験される方は「2級や1級の難しい問題が解けないと合格できない」と思ってしまいがちです。
ところが実はそうではありません。
なぜなら今回の139回日商2級の第2問のように、本来3級の範囲である勘定記入の問題が2級の試験でも出題されるからです。
勘定記入は受験生の多くが苦手にしていることで有名です。試験委員の先生ももちろんこのことを知っていて今回あえて出題したと考えられます(意地悪ですね…)。
ただ、そうはいっても勘定記入は3級の範囲でしかも超重要なので、簿記を勉強したからには勘定記入ができて当たり前というのが理想的です。
「今回出たから次回はない➡だからもうやらなくていいや」ではなく、勘定記入がまだ苦手とか忘れちゃったという方はぜひ3級のテキストで復習してみてください。
おすすめの3級テキストは…
江頭先生の文系女子のための日商簿記3級です。
もちろん男の方も使えます。
過去問を練習問題代わりにどんどん問題を解こう!
簿記試験業界ではあまり過去問が重視されていません。
私がまだ若い頃目指していた司法試験では予備校の先生が口をそろえて過去問の重要性を言っていたのと対称的です。
簿記は計算問題が中心なので毎回答えが変わり純粋に同じ問題というのが存在しないからかもしれません。
ただ試験委員の先生方は過去の本試験問題を参考に試験問題を作成していると考えられるため過去の本試験問題(過去問)から出題傾向と対策立てていくことが有効なのは間違いありません。
上の表からも過去問をきちんとやっておけば、第1問で8点、第3問で10点、第4問・第5問で各20点、なんと58点も取れたことになるのです。
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現在調査中です。
まとめ
簿記2級試験の合格に必要なポイントをいろいろ書いてきました。
- 工業簿記から始めること
- 3級の内容を復習すること
- 過去問を解くこと
の3つです。
近いうちにこの3つのポイントに沿った勉強方法についてより具体的に紹介していこうと思っています。
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