仕訳問題を解くとき問題文を全部読んでいませんか?
長い問題文を全部丁寧に読んでいたのでは時間がかかってしまい、かえってポイントがぼやけてしまいます。
問題文は全部丁寧に読む必要はありません。
仕訳に必要なキーワードだけを拾い読みしていけばいいのです。
問題文からキーワードをひろう練習を、過去問をアレンジした問題でやってみましょう。
第137回日商簿記2級仕訳問題2
赤でマークした部分をもとにどのような仕訳になるかを考えます。
キーワード
問題文からキーワードを拾っていくと
「試用販売」取引で「買取りの意思表示があった」場合の処理が問われていることがわかります。
買取りの意思表示があった場合は、売上を計上するとともに売上原価に関する仕訳も必要となる場合がありますので、問題文の指示を読み落とさないようにしましょう。
売上については、売価@¥200×10個=¥2,000 売上(試用品売上)を計上し、代金を受け取っていない部分については、売掛金となります。
買取の意思表示⇒試用品売上⇒収益の発生=貸方
売掛金⇒資産の増加=借方
(貸方) 試用品売上 2,000
売上だけならやさしいのですが、試用販売の場合は、売上原価についての処理まで問われる場合があり、こちらにも注意が必要です。
「売上計上のつど売上原価を試用品勘定から仕入勘定に振り戻している」とありますので、指示通りに処理しましょう。
売上原価は、原価@¥100×10個=¥1,000 です。
売上原価分は仕入(費用)を増やせばいいので、
売上原価の計上⇒仕入⇒費用の発生=借方
(貸方)
売上原価(仕入)になった分、試用品が売れてなくなったと考え、
試用品⇒資産の減少=貸方
(貸方) 試用品 1,000
とします。
上記の仕訳と合わせると
解答は
(貸方) 試用品売上 2,000
(借方) 仕 入 1,000
(貸方) 試用品 1,000
となります。
問題文全体を掲載します。
あらためてどのような仕訳になるのか考えてみましょう。
まとめ
いかがでしょうか?
試験本番は時間も限られているので、わかるところから書いていくのが鉄則です。
商品買取の意思表示があったら売上を計上するという考え方はいろいろな場面で登場しますので、要チェックです。
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