定数計算機能(わり算)
今10,000円を預けると1年あたり10%の利息を受け取ることができ、3年後に元本10,000円が戻ってくるとします。
すると、
1年後:10,000 円 × 0.1= 1,000 円
2年後:10,000 円 × 0.1= 1,000 円
3年後:10,000 円 × 0.1= 1,000 円と元本 10,000円 の受取り。
となります。
これらの受け取ることができるお金の現在価値の合計を求めてみます。
1年間で10%価値が上がると考えられるので、1年後の金額を現在の価値に直すには、1.1で割ることによって求めることができます。
同様に2年後の金額を現在の価値に直すには、1.1で2回割ることによって求められます。
さらに3年後の金額を現在の価値に直すには、1.1で3回割ることによって求めることができます。
1年後に受け取る 1,000 円の現在価値:
1 0 0 0
÷ 1 ・ 1
=
2年後に受け取る 1,000 円の現在価値:
1 0 0 0
÷ 1 ・ 1
÷ 1 ・ 1
=
3年後に受け取る 1,000 円の現在価値:
1 0 0 0
÷ 1 ・ 1
÷ 1 ・ 1
÷ 1 ・ 1
=
3年後に受け取る元本 10,000円 の現在価値:
1 0 0 0 0
÷ 1 ・ 1
÷ 1 ・ 1
÷ 1 ・ 1
=
となります。
今求めたいのは、上で計算した現在価値の合計です。
上のようにキーを押して最後に GT キーを押すことによっても合計が
9,999.99999998 ≒ 10,000と
求められますが、キーを押す回数がとても増えてしまい大変です。
これでは間違いやすくなってしまいますので、打ち方を工夫します。
つまり、わり算の定数計算を使って計算すればいいのです。
わり算の定数計算機能を使った場合(CASIO)
1 ・ 1 ÷ ÷ 1 0 0 0
=
=
=
この打ち方だと3年分の利息の現在価値合計だけなら求められますが、元本10,000円の現在価値も一緒に計算するのが大変なので工夫します。
メモリー機能を使うことにします。
M+ は計算結果を記憶してくれるのでした。
そこで上の = を M+ に置き換えます。
1 ・ 1 ÷ ÷ 1 0 0 0
M+
M+
M+
ここまでで3年分の利息の現在価値がそれぞれメモリーに記憶されました。
あとは、元本の現在価値をメモリーしてやればよいので、
1 ・ 1 ÷ ÷ 1 0 0 0 0
= ←ポイント
= ←ポイント
M+
と打ちます。
ここがポイントです。1回目と2回目の計算結果はメモリーに記憶したくないので、あえて = を使っています。
そして、最後に RM を押すと、
9,999.99999998 ≒ 10,000と正解が得られると思います。
CASIOの場合の打ち方(まとめ)
1 ・ 1 ÷ ÷ 1 0 0 0
M+
M+
M+
1 ・ 1 ÷ ÷ 1 0 0 0 0
=
=
M+
わり算の定数計算機能を使った場合(SHARPタイプ)
SHARPタイプの場合、わり算の定数計算の打ち方がCASIOと異なるので注意が必要です。また、SHARPタイプとCASIOでは、メモリーキーの意味も少し異なっています。
SHARPタイプの場合の打ち方
SHARPタイプでは、
1 0 0 0 ÷ 1 ・ 1
=
=
=
GT
M+
ここまでで3年分の利息の現在価値合計をメモリーに記憶します。
あとは、元本の現在価値をメモリーしてから足せばよいので、
1 0 0 0 0 ÷ 1 ・ 1
=
=
=
M+
と打ち、最後に RM を押すと、
9,999.99999998 ≒ 10,000と正解が得られます。
SHARPの場合の打ち方(まとめ)
1 0 0 0 ÷ 1 ・ 1
=
=
=
GT ←ポイント
M+
1 0 0 0 0 ÷ 1 ・ 1
=
=
=
M+
RM
まとめ
割引現在価値の合計を求める計算方法は、3、2級では全く関係ありません。
将来1級に進んだらこういう計算も出てくるんだなあくらいに思っていただければ十分な内容です。
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