以前の3級(どうすれば10日間独学で日商簿記3級に受かるか簿記講師が真剣に考えてみる - 日商簿記検定に合格する勉強法)に引き続いて、今回は2級について独学で合格するための方法を真剣に考えてみました。
2級では工業簿記が加わり、難易度も増すため40日間は必要だと思っています。
2級は商業簿記に加えて工業簿記が出題されます
日商3級で勉強したのは実は商業簿記でした。
2級では商業簿記と工業簿記の2科目が出題範囲となります。
2級の商業簿記は3級の商業簿記よりも範囲が広がり難しくなります。
工業簿記については2級で初めて学ぶことから、基本的な問題が出題されています。
2級の試験を受ける方の多くは、3級を勉強した経験があります。
そのため商業簿記については、3級を勉強して身につけた知識に2級の範囲をプラスしていくことで対応できます。
これに対して、工業簿記は2級で初めて出てくるため馴染みがありません。
ただし、初めて出題される分野なので問題の難易度は基本的な内容に抑えらています。
ちなみに日商2級の配点は、商業簿記60点、工業簿記40点の割合となっており、馴染みがないからといって工業簿記を無視することはできません。
以上のことから、2級を合格するには工業簿記で40点(満点)の得点を目標にし、商業簿記については30点(半分)くらいでいいという計画を立てて学習を進めていくのがおすすめです。
2級は決して簡単ではないので、作戦を立てることが必要不可欠
日商2級試験はたまに難しい回があります。
例えば、平成25年6月9日実施の第134回検定試験では、日商2級の合格率は13.9%という非常に厳しい結果となってしまいました。
(参考 簿記検定試験の受験者データについて | 商工会議所の検定試験 )
平均すれば合格率はもっと高くなるものの、このように合格率が10%台になるのは3級では考えられないことで、2級は油断ができません。
そのため確実に合格を目指すには、たとえ難しい回にあたったとしても合格できるようしっかり作戦を練ってから勉強していく必要があるといえます。
2級独学合格のポイント
日商2級の勉強を進めるにあたってのポイントをまとめてみました。
- 3級のテキストを読んで復習したのち、工業簿記にとりかかる
- 工業簿記は流れが大切なので、まとまった時間をとって勉強するようにする
- 商業簿記は取引の種類が増えるだけなので、毎日ちょっとずつ細切れで勉強することも可能
- 商業簿記は出題されそうなところを予想してメリハリをつけて勉強する
- 勉強の順序としては、工業簿記でスタート⇒商業簿記⇒工業簿記復習とできればベスト
こんな感じになります。
1.3級のテキストを読んで復習したのち、工業簿記にとりかかる
3級で復習すべき箇所は仕訳のやり方と、勘定記入のやり方が書いてある部分です。工業簿記では勘定記入がたくさん出てきますので、時間がない方も3級の勘定記入のところだけは復習しておきましょう。
2.工業簿記は流れが大切なので、まとまった時間をとって勉強するようにする
工業簿記は、原材料投入⇒加工⇒製品完成⇒販売 というようにモノが完成するまでの一連の流れの中でどのように会計処理していけばよいかを勉強します。
まとまった時間が取れる場合は工業簿記の勉強に当てるほうが効率的です。
3.商業簿記は取引の種類が増えるだけなので、毎日ちょっとずつ細切れで勉強することも可能
商業簿記は3級で学んだことをベースに新たに取引が増えるだけなので、3級のときと同じように勉強すれば大丈夫です。
4.商業簿記は出題されそうなところを予想してメリハリをつけて勉強する
第3問については、135回精算表、136回本支店会計、137回損益計算書が出題されています。
138回の第3問は精算表か本支店会計のどちらかが出題されると予想されるのでこの2つを中心に勉強します。
第2問については、135回勘定記入、136回仕訳日計表、137回銀行勘定調整表が出題されています。
第2問は出題傾向が変化し、対策が立てずらくなっているので、むしろ第1問の仕訳問題対策をしておいたほうがいいといえます。
このように商業簿記については、やみくもに全範囲をやろうとせず出題可能性の高いものから順に勉強するようにしましょう。
5.勉強の順序としては、工業簿記でスタート⇒商業簿記⇒工業簿記復習とできればベスト
- 工業簿記~1週間で1回転目終わらせる
- 商業簿記~2週間で1回転目終わらせる
- 工業簿記復習~1週間で2回転目終わらせる
- 残り約10日間で問題演習を行う
だいたいこのようなイメージで勉強を進めていくとよいと思います。
最初の1週間の工業簿記がハードですが、丁寧に全部理解しながらだと1週間で終わらなくなってしまいます。全体的な流れをつかむことだけに集中して細かいとか難しいと感じられる部分については思い切って飛ばします。工業簿記については復習する時間がありますので、ここで可能な限りフォローするというつもりでいいと思います。
6.おすすめの教材
- 簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 商業簿記
- 簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 工業簿記
- すいすい♪簿記 マンガみてGO! 日商2級商業簿記【第2版】
- すいすい簿記マンガみてGO!日商2級工業簿記
- スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記 第6版 [テキスト&問題集]
- スッキリわかる 日商簿記2級 工業簿記 第3版 [テキスト&問題集]
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