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意外にカンタン「当座預金」の話~簿記独学のための勘定科目解説シリーズ~

「当座預金」で気を付けるべき2つの取引

  1. ……¥1,000分の小切手を振り出して取引先に渡した。
  2. ……¥1,000分の他人振出の小切手を受け取った。

まずは、この2つの取引の処理の仕方を確認しておきましょう。

1.の場合、

(借方) ○○○ ×××
    (貸方) 当座預金 1,000

が解答の仕訳となるのに対して、

2.の場合は

(借方) 現 金 1,000
    (貸方) ○○○ ×××

となります。

処理の仕方が異なる理由

どちらも同じ小切手なのに勘定科目が違っているのはどうしてか、疑問に思ったことはありませんか?

その理由を自分なりに理解して、知識が定着するようにしてみましょう。

 

まず1.の¥1,000分の小切手を振り出して取引先に渡した。

ですが、小切手を振り出して取引先に渡すと、その取引先はすぐにでも小切手を銀行に持って行って現金化することができるため、実際に取引先が小切手を銀行に持ち込む前であっても、あらかじめ当座預金を減らしておこうという処理です。

 

これに対して、2.の場合は、他人が振り出した小切手を受け取っています。この場合は小切手はいつでも現金化できるということで簿記では現金として扱います。

また、2.と1.との違いを考えてみると、1.は当座預金が減らされることが確実なのに対して、2.では、小切手を銀行に預けて当座預金とするかどうかわかりません。

ですから2.の場合はとりあえず自分の当座預金口座に関係しないという前提で処理を行うことになります。

 

というわけで、1.の自分が振り出した小切手の場合は、自分の当座預金口座に直接関係するのに対して、2.の他人振出しの小切手の場合は自分の当座預金に関係するかわからないという違いがあるいことから処理の仕方が異なっているのですね。

 

ちなみに、2.で他人振出しの小切手を受け取ってそれをすぐさま当座預金に預け入れたという場合には、借方当座預金と仕訳をして当座預金残高を増やす処理を行います。

 

当座預金は頻出項目なので、上に書いたような内容をイメージしておくとよいでしょう。

 

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